うどん昔ばなし・その2 <フィクション>
ひと皮むけば、輝く美しさを持つ妙齢の女と、ふたつの村の若い
衆と年寄り。男どうし、女をはさんでどうしたものかと思案顔。
しばらくして女は何かがひらめいたとみえ、二人の男に桶と鍋を
持ってくるように頼んだ。
小高い丘の上にある荒れ寺に向かって互いの村から男二人が
道具を持ち寄る。その頃には騒動を聞きつけて村人も寄ってくる。
女は道具を前に男たちにこうして欲しいと頼み、粉を入れ水を入
れ団子状のものをつくりだした。団子状のものを叩いたり布にく
るんで足で踏みつけたり、それを周りで見ている村人たちも見よ
う見まねでまねをする。あたりは祭りのようなさわぎ。
荒れ寺が熱気でむせ返る。やがて、急仕立てのかまどに火も入り
うすく伸ばされた団子は短冊状に切り離された。それが煮えたぎ
った鍋に入れられ、一旦取り出されて水桶へ入れられる。一方の
鍋ではぐらぐらと煮たぎった湯に昆布や鰹が入れられる。
おいしそうな香りがあたりに漂う頃には、いがみあっていた村人
たちも双方がうちとけて助け合って働いている。
団子だったものが長い物に変わって汁の中に泳ぐ食べ物ができ
あがった。女や若い衆と年寄り、村人たちがそろって、その食べ物
を口にしようとしたところへ一陣の風が吹いた。みんなの椀の中
に木の葉が落ちたのだ。それを見た女が着物の袖を左右に振ると
不思議なことに木の葉が「揚げ」に変わり、今でいう「きつねう
どん」に変わった。
集まった人々は大喜びで、それを味わった。いつのまにやら「ミ
ズ族」も「ムギ族」も一緒になって笑顔をかわしあった。すると、
例の若い衆がみんなに向かって「これがほんまの手打ちや。こね
て叩いてこそ風味が出る」わしらの村もみんな仲良くしてこそ良
いものができるんやないかと言った。
これもこのようなきっかけを与えてくれた、あの若い女に感謝せ
ねばと振り向くと、そこにいたはずの女の姿は消えていた。
その後には、わずかな狐の毛が落ちていただけだった。
やがて時が経ち、二つの村はいっしょになり、丘の上の荒れ寺は、
狐を守り神とする社に生まれ変わっていた。
値上げ値上げの世の中に「うどん王」は日頃の感謝を込めて、
うどんの値段は据え置き、そのうえ麺も増量、おにぎりのごはん
も増量でボリュームアップ!
これは昔話ではなく、今のお得なお話です。
「うどん王」各店でお待ちしております。
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